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Angelears Temperament X10,X6,X3レビュー ♯PR

今回レビューさせて頂くのはAngelears audioさんから提供いただきましたオリジナル商品Temperament X10,X6,X3の3つです。

これらの商品はAliExpresのセラーであるAngelearsAudioさんのオリジナル商品になっています。このセラーさんは他にもSeeaudioさんのイヤホンとのコラボやってたりと、精力的に活動されているようです。

 

さて、今回は今となっては少なくなってきてしまったイントラコンカ型の3種についてレビューさせて頂きたいと思います。

 

 

外観

 

左からX10、X6、X3です。値段的にはX10<X6<X3なんですが、なんか見た目と値段が逆転しているような...

ともあれ重要なのは音ですし、まあここは流していきましょう。

X3に関してはシアン、シルバーのカラーもあるようです。

 

X10、X6に関しては30Ω、感度111dbと比較的どんなプレーヤーでも鳴らしやすいようにできています。(X3に関しては詳細がわかりませんでした。申し訳ない。)

 

形状はオーソドックスなイントラコンカ、て感じです。金属筐体でもあまり重さは感じないので、一度ポジションを決めてしまえば快適に使えます。

 

次にそれぞれの付属品を見ていきます。

 

 

付属品

 

・保証書

・カード(?)

イヤーパッド(通常、穴あき)×3セット

・イヤーフック

・収納袋

イヤーパッドが穴あきと通常の2種類、しかも3セットの色違いがついているのはありがたいですね。この筐体金属なのもあって少し耳で滑りやすいので、ポジションの固定の意味でもパッドを付けた方が快適に運用できます。

あって困らないイヤーフックがついているのもポイントですね。

収納袋に関しては起毛の柔らかい布袋。金属筐体なので擦れで塗装が剥げてしまう心配が少ないのがポイントですね。

 

 

X10、X3に関しては4.4㎜プラグが付属しているVer.があります。このイヤホンですがリケーブルというには結構面白い機構を備えていまして、

 

 

このようにスプリッターのようになっている部分がスポッと外れるようになっています(モジュラーワイヤーシステムというらしいです)。ここから先を入れ替えてバランス対応させるようになっています。プラグもちゃんと溝がついていたりと変な方向に入らないようになっているので、MMCXや2PINより安全といえば安全かもしれません。

もちろんこのモジュラーワイヤーシステムはX10,X6,X3のすべてに実装されています。

 

それでは次からそれぞれについて個別にみていきます。

 

 

X10

ケーブルは銀メッキ線のように見えますね。周囲に保護用のワイヤーがあるのである程度断線にも強そうです。

ケーブル外皮は透明なポリ素材なので中が見えて結構綺麗ですね。

 

肝心の音に関してですが、イントラコンカらしい”おいしいところ”がきちんと出ています。ヌケがよく密閉感がないため長時間のリスニングに丁度良い感じです。

金属的な部分も刺さりがなく、天井は感じますがある一定以上はふわっと消えていく感じなので違和感は感じません。ボーカルの表現力もよく、あくまで自然な鳴りを感じさせる印象です。

低域も弱いということはなく、どちらかというとドンシャリな印象を受けます。かといって寒色な感じではなく、ほんの少しの音の”滲み”があるためシビアに聴きこむ、というよりはながら聴きで心地よくBGMをつけるという感じで使うのにマッチしそうです。

例えるならばコンサートホールの少し後ろ側の席で聞いている感じですね。全体的な音のまとまりがよく、心地よく音に包まれることができます。

 

 

 

X6

 

続いてX6を。こちらはX10と違いケーブル被覆が黒いポリ素材になっています。後はヘッド部が黒くなっているのが外観上の違いでしょうか。

 

音に関してですが、X10からの明確なレベルアップを感じますね。

X10では音の滲みがありシビアに聴こうとすると今一歩踏み込めない部分があったのですが、こちらではそのベールが剥がれてよりクリアな印象です。

金属的な音はよりシャキシャキとなり、ボーカルに関してもバックの楽器類と明確に分離しています。相対的に低域がX10より弱く感じていますが、単にそれぞれの音の分離、というか輪郭がクッキリしただけだと思います。

 

初めてイントラコンカを買いたいけど、手ごろでいいのない?と聞かれたらこれお勧めできるくらいには値段以上にしっかりとした音をしています。というか初めてのイントラコンカにはぴったりではないでしょうか。

 

 

X3

 

さて、今回の3機種の中で僕が一番気に入ったのはX3です。

これまでの2種と違い、こちらは全体的にコロンとした外観。とてもかわいいですね。後述しますが外観の印象と音の印象がとてもマッチしていていいんです。

 

肝心の音に関してですが、非常に独特です。

全体的な音のバランス、分離感などはX6と似ているのですが、音のアタック感が非常に独特なんです。

高域~低域までまんべんなくでていて、特にどこが引っ込んでいるとかはなく分離感も良い。定位も良く音場も広いので、聴き疲れなく聴けるイヤホンだと思います。

 

と、ここまで聞くと「あ、普通にいいイヤホンなんだな」て感じなんですが、このイヤホンの特徴はその音のアタック感になります。

 

何というかアタック感が”丸く、コロコロ”としているんです。定位がよく音場が広いのでどこから音が出ているかがわかりやすいのですが、その飛んでくる音が「コロコロ」とした丸い粒のような感じでとても可愛らしい音になっているんです。

普通であれば「シャン」と鋭さをもって飛んでくる金物の音もその鋭さを丸められて飛んでくるので、始めは凄い違和感を感じます。とはいえ表現力が優れているので音が潰れていたり高域が出ていない、というわけではないのが面白いところです。

 

慣れてくるとこれがまた面白く、どんどんと色々な曲を聴きたくなってきます。個人的にこのイヤホンで聴くジャンゴ・ラインハルト等のジプシージャズはあるベクトルでは最高だと感じます。

 

初めての1台、というとなかなかお勧めしづらいですが、様々なイヤホンを買ってきて、変わり種が欲しい方はぜひ候補に入れて頂きたいと思う1台です。

 

 

総評

 

今回貴重な機会を頂きましたAngelearsAudioさんに感謝申し上げます。

個人的には人に勧めるならX6、自分の好みならX10かX3、て感じでしたね。特にX3に関しては「このイヤホンだからこその音」て感じで非常に好印象でした。

 

カナル型全盛期の今、イントラコンカを出してくれるメーカーさんは貴重だと思うので、是非このままの勢いで選択肢を増やしていっていただけるとありがたいです。